BLOG 6月は水無月(みなづき)~半年を振り返って~
6月は水無月(みなづき)~半年を振り返って~
2020.06.01
月初めのコラムでは、歳時記的なことを書こうと考えていたのですが……
2020年の上半期は、新型コロナウイルス症(COVID-19)にふりまわされた印象しかありません。他のニュースについて、恐ろしいほど記憶にないのです。今年の2月以降はほとんど「コロナウイルス禍」一色でした。
【まずは感謝を。】
日本人特有の基質や衛生習慣などがあるにせよ、医療従事者の方々のご尽力・努力が、また現在の対応方針を打ち出した専門家の指針が、世界でもミステリー扱いをされるほどの感染者/死亡者の抑止につながったことは間違いないと思います。
最前線で対応いただいた方々には本当に感謝しかありません。
【2020年新型コロナウイルス禍のニュース概要】
自分への備忘録的な意味で、今回のコロナ関連のニュースをメモしました。
1月:
- 中国・武漢市から帰国した30代男性から新型コロナウイルス症の陽性反応(国内での患者確認は初)
- 中国へチャーター機を派遣。邦人の帰国対応開始。
― 東京湾を遊覧する屋形船の乗客感染が発生したのも、ウイルス禍初期のこのころでした。
― このころはまだ、周囲でもインバウンド事業の商談話が周囲にあり、今回のウイルス禍も、SARS(重症急性呼吸器症候群/2003)、MERS(中東呼吸器症候群/2012)と同様に国内への顕著な感染は見られないだろうと楽観的な状況だったことがわかります。
※SARS/MERSどちらもコロナウイルスによる感染症ですが、異なる病気です。
2月:
- クルーズ船、ダイヤモンドプリンセス号での船内集団感染(アウトブレイク)・湾内停泊・再検疫開始
- 中国へチャーター機第5便を派遣。邦人の帰国対応終了。
- 政府、大規模イベントの2週間開催自粛、ならびに学校関連の3/2~春休みまでの臨時休校を要請。
- 上旬に行われた北海道のさっぽろ雪まつりがきっかけで感染拡大が確認、北海道が独自に緊急事態宣言。
― 2月の早い段階で、本感染症の情報に接したお医者さまが、SARS/MERSとは次元の違う警告を発していたように思います。病状悪化の進行速度が異常に早く、これまでにない症状に警戒をしていました。
3月:
- 相撲や野球などのスポーツ関連が開幕延期を決定。
- 新型コロナウイルス感染症を適用対象に加える改正新型インフルエンザ対策特別措置法が可決。
- オリンピック・パラリンピックの延期が決定(史上初)。
- 新型コロナウイルス感染により、志村けんさん死去。
― 医療崩壊のリスクがしきりに叫ばれていた時期でした。いまだ医療体制について、そもそも病院経営など財政面での問題も。 自粛要請により、終業式・卒業式などの対応、公園封鎖など行政・施設側の対応を含め、例年であれば観光客でもいっぱいだった桜のお花見も、自粛となっていました。
4月:
- 企業のテレワーク移行率、東京23区で26%、実施検討中が約20%
- 政府、マスク配布方針決定。感染者のうち無症状・軽症者をホテル・自宅療養の方向で自治体へ通知。
- 同7日 政府、特別措置法に基づく緊急事態宣言を7都道府県に発令
- 東京都、ナイトクラブやカラオケボックスに休業、営業時間短縮要請。
- 同16日 政府、特別措置法に基づく緊急事態宣言(~5/6)を全都道府県に拡大し、全国的な外出・施設運営自粛へ。
- 特別給付一律10万円を決定。
- 新型コロナウイルス感染により、女優の岡江久美子さん死去。
- 政府、緊急事態宣言の延長を表明。
― 世界でも感染による実情が報道され、グローバル経済の影響が顕著になり、「アフターコロナ(流行・終息後の世界)」についての議論がなされるように。
5月:
- GW期間も緊急事態宣言による外出自粛が継続
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- 同25日 同緊急事態宣言を解除。
- ところどころでクラスター(感染集団)が発生、第2波の懸念が。
- 同29日 航空自衛隊所属ブルーインパルスが医療従事者への感謝とエールのための東京上空のフライトを実施。
― 感染者数とアベノマスクが小さい・不良品が来た・委託業者がどうこう…というニュースにあふれていました。 また4月~5月は都道府県知事の行政指導力が自治体によって顕著に差が出てきた期間だったかと。東京都・大阪府知事ばかりが目立つ感じではありましたが、各自治体(市町村に至るまで)ともに行政府としては未曾有の対応となりました。
6月:
- 東京都は 休業要請緩和のStep 2へ移行
― 再度感染者数に増加傾向が見られ、第二波の懸念が拭えないなか、やはり経済回復に考慮した選択をせざるを得ず、とのこと。
今回の感染症災禍はまだまだ終息せず、緊急事態宣言解除後の現在でも、ところどころでクラスター(感染集団)が発生しており、いまだ気の抜けない状況にあります。依然、第2波、第3波の可能性もあり、抗ウイルスワクチンができるまでは、余談を許さない状況が続くものとおもわれます。
また一旦収束したとしても、「ウィズ・コロナ」のキーワードが示すように、今後はインフルエンザと同じく共存しながら対応・変化していくと予想されています。これは、さまざまな意味で大きく、流れのはやい変化が起きることと思われます。
行政や医療現場の体制の変化・強化はいうに及ばず、国内経済の立て直しが急務な中、パンデミックで全世界が一様に影響を受けている状況では、どのように現在の状況を戻せるのか、戻せずに、新しい枠組み・常識などが立ち上がっていくのか、気になるところではありますが、まずは自分たちのできるところから、手に届く身近な所から普段の状態に戻していこうと思います。
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前職でパソコンが苦手だった人からzoom飲み会のお誘いを受けました。
なじんだ道具のように使っているのに(失礼にも)正直驚いたのですが、必要に応じてちゃんと変化に対応できるという意味では、人であれ組織であれ、大きな変化だったとしても、あまり心配することはないのかもしれません。
備えることは必要でも、予想もできない未来の話を根拠もなく心配するのは、さらに意味のないことなのかも……。
とりあえず、頑張りましょう。
ただでさえ災害の多い日本ですが、すべてのことが将来に向けてのプラスになることを願うばかりです。