BLOG そもそもコラーゲンとなんでしょうか。
そもそもコラーゲンとなんでしょうか。
2020.05.07
・コラーゲンはからだに必要なタンパク質の一種
タンパク質の一種であるコラーゲンは、わたしたちのからだのいたるところに存在し、あらゆる組織を形作り、維持するという重要な役割を担っているとても基本的な成分です。
私たちのからだは途方もなく多くの数の細胞からできていますが、「コラーゲン」はその多くの細胞と細胞の間にある細胞外マトリクスに存在し、細胞を繋げる足場の役割として組織を形作り、また細胞は安定した生存環境を得ることができています。
・からだにおけるコラーゲンの構成比率
ひとのカラダの重量の約60%は水分で、15%~20%は「タンパク質」でできています。※水分を除去すると重量の約半分は「タンパク質」が占めているということになり、コラーゲンはその「タンパク質」の約25~30%を占めています。
またコラーゲンは、全体のの40%が皮ふに、約10~20%が骨・軟骨に、その他は血管や内臓に存在しており、まさにからだに必要な基本物質であると実感できます。
・コラーゲンの基本構造は「グリシン+その他2種のアミノ酸」
コラーゲンは、3本の鎖がコイルのように巻いている「3重らせん構造」という形をしています。
この鎖1本1本は、1,000個ものアミノ酸がつながってできており、つながり方にもコラーゲンならではの特徴があります。それは、「グリシンーX―Y」(X、Yはいろいろなアミノ酸を示すので、グリシンとほかのアミノ酸が2つつく形)という配列がひんぱんに繰り返されるということです。多くのタンパク質にはこのグリシンはわずかにしかふくまれておらず、ゼラチンやエラスチンといった動物性たんぱく質のうちコラーゲンにあたるものに多く含まれているのです。
また、コラーゲンはさらに強度を高めるため、分子と分子の間をさまざまな化合物で橋かけしています。
これを「架橋」といいます。この「架橋」がさまざまな組織に対して、土台や強度を高める、まさに「架け橋」となっています。
・生物進化の根源的な物質
そもそも地球上の生き物が、単細胞生物から多細胞生物への進化を遂げるとき、①細胞同士を結合させる物質、②土台となる物質の2種が必要とされています。
この条件を実現するために細胞外基質物質(マトリクス)の存在が大きくかかわっており、①②の役割としての細胞外基質物質(マトリクス)が存在しないと、多細胞生物としての構造をとりえないことがわかります。
この細胞外基質物質(マトリクス)中でもコラーゲンは、からだのいたるところにある結合組織の主要タンパク質として大きく貢献しています。コラーゲンがなければ、ほとんどの生物が存在できていないのです。